徒然MEMO

もともとは読書日記。今はよしなしごとをメモする場として。

麻雀由来の言葉

言葉の由来の話が案外好きです。

 

日常で使う言葉には、麻雀由来のものが案外多い  

昔は自分も麻雀をしたものだけど、麻雀は言ってみればお金を賭ける「下品な遊び」。「麻雀由来の言葉は、下品なニュアンスを含む」ということを自覚して使いたい。

 

テンパる…「聴牌(テンパイ)する」「テンパる」とは、麻雀では、あと一つ必要な牌(ハイ)を手に入れれば、アガることができる、うれしい状態のこと。転じて、もう少しで許容範囲を超えてしまう、焦りや混乱でいっぱいいっぱいの様子を指すようになってしまった。

リーチ(立直)聴牌(テンパイ)したことを他のプレーヤーに宣言すること。あと一つでアガれるという意味では、元は「テンパる」に近い状態だが、一般的には、「テンパる」と「リーチをかける」では、ずいぶんニュアンスが違ってしまった。ふだん「王手をかける」「王手がかかる」は、勝利などの好事について使わるが、「リーチをかける」「リーチがかかる」は、好事かどうかに関わらず使われるよう。

レンチャン(連荘)…麻雀では、もう一度同じ人が「親」を続けること。

オーラス…麻雀では、一回のゲームで、最後に親を務める人の親番が巡ってきた段階の事。「オールラスト」のこと。

ラス前…オーラスの前の順番の人が親を務める段階。

ツモる(自摸る)…伏せられた牌(ハイ)の山から、一つの牌を入手することから、「たまたま(自力で)手に入れる」という意味に。

一発ツモ(一発自摸…麻雀では、リーチをかけた人が、直後に当たり牌(ハイ)をツモること。

アンパイ、安全パイ(牌)…捨てても誰かに「ロン」と言ってアガられたりする可能性がない、安全な牌のこと。

全ツッパ…「誰かの当たり牌かもしれない」という危険性を無視して、自分にとって不要な牌を捨て続けること。

決め打ち…今後の流れや、相手の手の内などを決めつけるなどして、目指す手を極端に絞ること。

対面(といめん)…元は向かいの席、向かいに座っている人。たとえばラグビーでは、マークすべき相対する相手のこと。仕事ではカウンターパートのことを指すよう。

チョンボ…間違って犯す反則。

メンツ(面子)…元は3つ同じ牌(ハイ)が揃うなど、ワンセットの牌のこと。転じて、麻雀のメンバーの意味に。一般的にも、メンバーを指すように。

一気通貫…麻雀では1から9まで揃う「役」。一般的には、複数の段階に分かれることを一気に行うことを指すよう。

両面(リャンメン)…麻雀では、例えば「3」と「4」の牌(ハイ)を持っていているとき、「2・3・4」または「3・4・5」のワンセットをつくるためには、「2」と「5」のどちらが来てもいい。2つのどちら来てもいいという待ち方のことを「両面(リャンメン)待ち」という。いつしか「両面テープ」を、「りゃんめんテープ」などとわざわざ発音する場合も。

ワンチャン…元は麻雀の「ワンチャンス」。場に「2」の牌(ハイ)が3つ捨てられている場合、残りの「2」は1つだけ。誰かが「2・3」を持っていて、「1」と「4」が当たり牌(ハイ)であるケースは「わずか1つのケース」だという根拠で、「ワンチャンスだから」と「1」を捨てたりする。
このように麻雀では、「振り込む確率は比較的少ない(だから敢えて危険を冒してみよう)」たが、一般的にはいつしか「ス」が省略され、「万にひとついいことがあるかも(だから試そう)」という意味に変わったたらしい。

パイパン(白板)…何も描かれていない真っ白は牌(ハイ)「白(ハク)」を、パイパンという呼ぶこともあるらしい。そうだったかなぁ?

 

映画『PERFECT DAYS』

ヴィム・ヴェンダースが監督をし、役所広司がカンヌで主演男優賞を獲ったという『PERFECT DAYS』。

平山は訥弁で無口な初老の男。役所広司は表情で演技をする。

判で押したような日々に見えて、少しずつ違う。
少しずつ違うことを喜ぶが、大きく変わることにおびえる。
人間関係に乏しいように見えて、案外人との関わりがある。
ふとした人との関わりに笑顔を見せるが、誰とも深く関係しない。

 

平山は「影」の揺らぎに興味を示す。

木漏れ日、川面、屋根に反射する通行人の影。

 

平山はカセットテープしか聴かない。

最初に流れるのはアニマルズ『朝日のあたる家』。石川さゆりも日本語詞でこの曲を歌う。
パティ・スミス、アルバム『Horses』から『Redondo Beach』。
ルー・リードは2曲。Velvet Undergroundの『Pale Blue Eyes』と『Perfect Day』。
オーティス・レディング『The Dock Of The Bay』。など。
金延幸子という人は知らなかった。『青い魚』。

 

平山は文庫本を古本屋で買う。

ウィリアム・フォークナー『野生の棕櫚』。
幸田文『木』(もっと評価されていい)。
パトリシア・ハイスミス『11の物語』(不安と恐怖の違いを教えてくれた)。

 

木が友達の人生は寂しいのか。木を友達にできることこそ幸せなのか。

孤独について。家族について。会話について。音楽と小説について。酒と煙草について。男と女について。お金について。笑顔と泣き顔について。

 

 

ひとりキャンプ その18 寒空の下、炭火でゆっくりぶりかまを焼く

冬キャンプ、夕方着くとせわしない 

のんびりしていて、家を出るのが午後になってしまった。

ラジオの配信で、村上春樹の短編『イエスタデイ』の朗読や、フォーレの作曲についての解説を聞きながら運転する。

この日はクーラーバッグを忘れてしまった。
調味料、食器類、米などを入れていたのに。

食材調達に手間取り、キャンプ場に到着したのが16時半。
今回は河原をあきらめて、車のそばにテントを設営できる場所にする。

遅い昼食として、いつもの髙栁のうどんとかき揚げ。

薄暗くなってからあわてて薪を割る。

ラジオでは「ラジオマンジャック」。
ウルフマンジャックショーを思い出す。
「まっぴら」という言葉を使ってみたいと、リスナーからのメール投稿。

夕食は大きなぶりかまの塩焼き 

大分産という巨大なぶりかまを炭火で焼く。脂がのっていておいしい。
そして、アルミホイルで焼きいも。甘い。
小川町の純米酒とピーナツ。

伊藤政則のロックの番組。渋谷陽一の留守を守る彼は、女性シンガーでは最近KATY KIRBYを聴いているそうだ。渋谷陽一っぽい選曲。

番組が終わると10時。そろそろ消灯時間かもだけど、もう少し焚き火をしていたい。

幸いその後11時をすぎても、他にいくつか焚き火が見える。
予報が外れて小雨は降らず、快晴の夜空になった。微風なのでさほど寒くない。

テレビのない静かな夜とはいえ、深く人生を考えたりできるわけではなく、無為の時間が過ぎてゆく。無為上等、無為 bien。……とても寒い。

翌朝7時の気温は1度。寝袋からなかなか出られない。

今回初めて使う焚き火台で、朝も焚き火。写真では見えてないけどチタン製らしく軽い。

朝食は、また水餃子とコーヒー。

梅の咲く寺と温泉とJAXAでぼーっとする 

帰りがけ、道端で梅が咲いていたので、車で20分ほどの梅の名所、越生まで足を伸ばす。
越生梅園は人が多そうだったので、近所の静かなお寺へ。

近くの宿泊施設の日帰り温泉で、強アルカリ性のお湯に浸かる。施設内のテニスコートで部活の学生たちが元気にプレーをしている。

たまたま通りかかった、鳩山町JAXA「地球観測センター」へ。
平安時代関東平野が広く湿地に覆われていたため、この比企地方の交通が重要だったらしいと、なぜかJAXAの施設で知る。

有名な蕎麦屋は混んでいるので諦め、峠の茶屋風のお店で天ぷらそば。野菜のかき揚げが3つもあった。
物見山公園の高台で遠くを見渡す。

「1番いい」と書くのが、もはや「1般的」

気になる日本語について、実社会で、小さなこだわりを口にすると煙たがられそうなので、ここで吐き出すことにします。

 

NHKが「一番」でなく「1番」で統一している?

いつからだろう。五年ほど前からだろうか。

NHKの字幕で「一番いい」などというときの字幕表記が、「1番」と算用数字で表記されるようになった。

報道番組でも必ず「1番」。うっかりではなく、無意識にでもなく、意識的に表記が変更され、「1番」に統一されているのかもしれない。
(追記:2024年2月17日に観た番組では「いちばん」と表記されていた。統一はされていないらしい)

よく外国人旅行者のお土産用Tシャツに「一番」の文字が描かれているが、そうした外国人にウケるために漢字表記にする以外は、そのうち全部「1番」になってしまうのだろう。

そもそも「1番バッター」「2番バッター」とは言うが、「1番いい」「2番いい」とは言わない。

「一番いい」の「一」はカウントしているわけではないので、アラビア数字の「1」はそぐわない。
「一」と「番」のセットで「一番」となって初めて意味のある言葉なので、漢数字でないと違和感がある。

「1番星」「大1番」「春1番」とは書きたくない。

それでも、ついに公共放送が「1番」で統一するようになってしまった。

 

とはいえ、言葉は変化するもの。

そのうち「1発屋」「1軒屋」「1昨年」「1大事」「1転」「1見さん」「1期1会」「1般的」などとなるかもしれない。

「2刀流」「2番煎じ」も普通になって、「1石2鳥」「1事が10000事」「1000客10000来」「1000代に8000代に(千代に八千代に)」と書く人がでてきても、驚かないようにしよう。

 

麻婆豆腐 

久しぶりに麻婆豆腐をつくってみた。
花椒と青山椒で香りを出すのがポイント。
辛いし、しょうがが多いので、汗だくになる。


材料

しょうが 2かけ みじん切り
にんにく 2かけ みじん切り
豆板醤 小さじ1
みそ 小さじ1
花椒 少々
青山椒(粉末)少々
中華だしの素 少々

ねぎ 1本 みじん切り
豚ひき肉 250gほど
豆腐 1丁
片栗粉、ごま油 少々

つくり方

1 しょうが、にんにくに豆板醤、みそ、花椒などを加えて油で炒める。

2 まずはねぎ、次にひき肉を加えて炒める。

3 下茹でした豆腐と水少々を加えて煮る。

4 水溶き片栗粉を加え強火にかける。最後にごま油を少々。

屋外でうどんを食べて帰る

テントを張ったあと、寝袋を忘れたことに気づく

1月の終わりに、久しぶりにキャンプへ。
翌朝の最低気温は零度近くになるらしい。
万全の防寒対策をする。

ミズノのあったかい肌着、あったかいタイツ、靴下2枚重ね、ナンガのダウンジャケット、その上に着る安物ダウン(ナンガのダウンが焚き火で焦げるのを防ぐため)、ニット帽、首に巻くもの。

コット、新しい焚き火台、豊富な薪。

万全の準備をして、いつもの埼玉のキャンプ場へ。

その日の昼間はよく晴れて、せっせとテントを設営していると汗ばむぐらいだ。

テントの設営が終わったときに、寝袋を忘れたことに気づく。
ここでは寝袋の貸し出しを行っていないらしい。すぐにテントをたたむ。

バーナーでお湯を沸かしてうどんをつくる。

ねぎを刻み、かき揚げを2つ載せて豪華に。

晴れた週末とはいえ、こう寒くてはやはり客は少ない。

暗くなる前に引き上げる。
夜はかなり冷えて、少しほっとした気分になってみる。

映画『母なる証明』

ポン・ジュノ監督作品。公開は2009年。

知人と『パラサイト』の話をしたときに勧められたため、鑑賞。

『パラサイト』は、前半にかなりコミカルな要素があったが、こちらはそういった笑える部分はあまりない。

母の狂気をベテラン俳優が熱演する。

最後にはやりきれなさだけが残る。

狂気のダンスが何かを象徴しているようだ。

 

母なる証明(字幕版)