徒然MEMO

もともとは読書日記。今はよしなしごとをメモする場として。

サンボマスター「ロックンロール イズ ノットデッド」

震災後、もっとも注目すべきバンド、サンボマスターの、
移籍後はじめてとなるオリジナルアルバム。

ロックンロール イズ ノットデッド(DVD付き初回限定盤)

1曲目はタイトル曲。
The Whoを感じさせるイントロと、そこからの展開はまさに王道。サンボマスターが今この時代にこの日本でロックンロールをやるとこうなるといった答えが——丁寧でかつ熱を帯びた答えが、用意されている。
「ロックンロール」の表記はサンボらしくカタカナ。
世界中の人が「NOTTO」「DEADO」みたいな発音で歌うようになったら面白い。

「ビューティフル」や「衝動バケモノ」での新しい音楽的試みも心地いい。

詞については、「きみ」を応援する内容が多かったなぁという印象。
自分自身のために絶唱するような「切実さ」は、初期に比べると、さすがに減ってしまったのかもと、少し寂しさも覚える。
大人っぽくなったサンボが、子供向けに歌っているように感じる部分もあった。

と、最初はそう思ったのだけれど……、
昨今のいやなニュースに触れ、やりきれない気持ちのまま、あらためてこのアルバムを聴くと、不覚にも、(略)。
今のサンボにとっては、やはりこれこそが「切実さ」の現れなんだな、と確信。

U-streamで中継されたタワレコのインストアライブを見たが、やはり真骨頂はライブかも。
ライブの「恋する季節」は、また違う意味を持つように聴こえる。
「できっこないをやらなくちゃ」がそうだったように。

初回限定版に付属するDVDには、LIVE福島・郡山での6曲の映像も。世界の中心・福島で2万人が「愛と平和」を叫ぶ。

*ところで"Is it love?"のフレーズは、ボブ・マーリー"Is this love?"へのオマージュか。
ちなみに、ボブ・マーリーと言えば、レスポールスペシャル。
昨日のUstで鹿野氏との対談でも話題に出てきたマーシーブルーハーツ時代の1stギターも、レスポールスペシャル。
ジョン・レノンがニューヨークライブで弾いていたのはレスポールスペシャルそっくりの、レスポール・ジュニア。
以前、山口隆が使っていたのもレスポールスペシャル。
やはり、欲しい。

*ところで、「僕と君の全てをロックンロールと呼べ」などの言い回しからもわかるように、「ロックンロール」は「君」と「僕」の比喩でもある、と理解。

*ところで、「はかない愛なんてこの世にあるものか」ってフレーズ、強いな。