南相馬のビジネスホテルにほど近い、昭和風の喫茶店でモーニング。
前日に行けなかったバーの隣だった。
駅のホームが見える図書館でくつろぐ
ホテルの窓から見えた駅前の図書館へ行ってみる。
奇しくもこの日、4月30日は図書館の日。
木材をふんだんに使い採光に凝った瀟洒なデザインで、震災前にできたらしい。
原発関連の本の中に3冊の「ビッグコミックスピリッツ」があった。
『美味しんぼ』の中で実在の人物が、“福島で鼻血が出る人が増えているのは、原発事故のせい”と言った趣旨の発言をする、科学的な因果関係を無視したトンチンカンな話が掲載され、当時大きな問題になった。
また、埴谷雄高のコーナーがある。このあたりに彼のルーツがあるらしい。哲学者池田さんによる埴谷論も。一冊も読んだことがないのだけど。
12年後の同じ日に偶然「山田神社」を訪れる
野馬追の場所も、博物館も訪問済みなので、とくに行く場所が思いつかない。
ぶらぶらと海沿いの道を行く。
北泉海浜公園。左手に原町火力発電所が見える。
島崎海浜公園。右手に発電所が見える。サーファーも数人見かけた。
「かしまの一本松」の跡。鹿島の風力発電施設が見える。海沿いはどこでも松の苗木。
地図で見かけた「山田神社」の文字に見覚えがあったので訪ねてみる。
調べてみると、2012年のまったく同じ日に通りかかった神社だった。
当時は津波で社殿が流され、鳥居だけが立っていたよう。
今は立派な社殿が再建されている。
下の写真は12年前のもの。
相馬市に入り、砂州の大洲海岸を北上する。
相馬市伝承鎮魂記念館は小ぶりな建物。
松浦港の十三やという食堂で、地物のほっき飯。ほっき貝の炊き込みご飯が丼に盛られている。採れたてのわかめが添えられてうれしい。
相馬市は13年前の2011年9月に、用事があって来たところ。
当時は、原発事故による汚染を過剰に気にして、物々しいマスクをつける外国人ジャーナリストも見かけた。
今はとてものどか。観光客は少なかったが。
震災遺構や震災伝承館が増えている
福島に別れを告げて、宮城県に入る。山元町。
震災遺構中浜小学校はお休みで外から眺める。
山元町歴史民俗資料館もお休み。
祭日の月曜の翌日は休みの施設が多い。
なんだか、震災遺構や伝承館、そして以前訪れた場所を巡ることがメインになってきている。
この12年、この6年、自分の人生にはあまり良い変化が起きていないぶん、前向きな変化を感じられる場所はうれしい。