徒然MEMO

もともとは読書日記。今はよしなしごとをメモする場として。

双葉町で子供の作文を読む〈6年ぶりに東北へ 2日目〉

いわきのキャンプ場で6時台に起きる。

朝食は、じゃがいもホイル焼きの残り、コーヒー、ゆでたまご
そして、生わかめと、わかめの味噌汁。

ラジオの配信で音楽家江崎あやたけ氏の番組を聴いて、レイ ハラカミは良いなと思ったりしながら、9時すぎまでだらだらすごす。

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いわきの変わった鉱泉

訪れた日帰り入浴施設はとても変わっていた。
ご主人がとても話好き。
使用人の方が薪で湯をわかす。
そこは塾でもあり、小学生から大学生まで教えているらしい。

居合わせた旅行者と、小さな湯船を共有する。

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富岡へ

富岡に廃炉資料館というのができていた。
東京電力ホールディングス株式会社の施設。
元は福島第二原子力発電所のPR施設だったようだ。
とてもとてもちゃんとしている。
1号機から4号機まで、どのようにメルトダウンが起きたのか、複数箇所で何度も説明がなされる。

もっとも多く放射性物質を放出した2号機より、1号機と3号機の水素爆発のほうが目立っている気がする。(※1)

 

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富岡の夜の森

スーパーでいわしの握りを買って、フードコートで食べる。商業施設には人がいる。

そして、6年前は途中までしか入れなかった夜の森地区の桜並木。
今回は全部行ける。
ただ、桜は完全に散っていた。

夜の森公園には松が多い。ここにも人がいる。子供が遊んでいる。

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大熊町

6年前は入れなかったところ。

今も、国道6号から海側は、通行止めになっていて入れない。

中間貯蔵工事情報センターに立ち寄る。
中間貯蔵工事情報センターとは……、「環境省が(2019年)1月31日、大熊町の国道6号沿いに開設した。福島県内の除染で出た土や廃棄物を集める中間貯蔵施設のPR施設」(東京新聞より)
大熊町双葉町国道6号線より海側には、中間貯蔵施設がたくさんある。

 

双葉町

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浪江町の震災遺構の請戸小学校は閉まっていた。入場は16時までらしい。外から眺める。

 

ほど近い、双葉町東日本大震災原子力災害伝承館へ。

とても広い敷地。背後にも芝生が広がる。

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原子力明るい未来のエネルギー」という標語が有名になったが、商店街入り口には他にもさまざまが標語が掲出されたよう。下のものはレプリカ。
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原子力災害の年表は1884年「磐城炭礦(いわきたんこう)創業」から始まる。
140年前にエネルギー産業が興り、地域が繁栄した。
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県営の施設だろうか、原子力教育の反省に立ったような展示も多い。
いや、県営ではなく、「公益財団法人 福島イノベーション・コースト構想推進機構」の施設だった。(※2)
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周囲は新しい工場や研究所のように見える施設ばかり。
近代的なデザインのビジネスホテルもあった。

どこかに商店街があったはずなのだが、取り壊されてしまったようだ。

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南相馬

原の町駅近くのビジネスホテル泊。

居酒屋へ。勤務先が一緒らしいおじさんたち4人が座る、カウンターの片隅で飲む。まぐろ刺身と焼きさばとビール。

居酒屋のおかみさんは、目配りが行き届いていて、お酒が少なくなるとすぐに注文を聞いてくれるので、予定より一杯多く飲んだ。

近くにコンテストで優勝したバーテンダーのいる店があるようだが、閉まっていた。

 

※1)2号機から放射性物質が大量放出されたのは、ベントができずに大量の放射性物質が原子炉格納容器の継ぎ目の隙間から建屋内に漏れ出て、それが、1号機の水素爆発で2号機建屋の「ブローアウト・パネル」が脱落してできた開口部から、水素ガスとともに漏洩したからだと推測されている。

※2)「公益財団法人 福島イノベーション・コースト構想推進機構」……
「福島イノベーション・コースト構想は、復興の切り札となる国家プロジェクトであり、浜通り地域等の新たな産業基盤の構築を目指しています。当機構は、福島イノベーション・コースト構想を推進していく中核的な機関として活動していきます。」(同機構のサイトより)
平成26年6月、浜通り地域等に新たな産業の創出を目指すために取りまとめた『福島イノベーション・コースト構想』の下、福島ロボットテストフィールド等の拠点整備を含めた主要プロジェクトの具体化に加え、産業集積の実現、教育・人材育成、生活環境の整備、交流人口の拡大等に向けた取組を進めています。」(経産省のサイトより)
同機構の所在地は「福島市中町1−19 自由民主福島会館中町ビル 6階」。でも、国策を推進するために教育現場に政治が影響を与えたであろうことにも、目を向けているように見える。