ひとりキャンプの帰り道、食堂を出たときに、たまたま丸木美術館への道案内の表示を見つけた。
正式名称は「原爆の図 丸木美術館」。車で2分のところにがあるらしい。初めて訪れてみる。
原爆の図が２フロアにわたって10作品ほど展示されていた。
原爆に関する写真報道がなされていなかった時代、1950年ごろ（51年？）にこの絵を発表したらしい。芸術作というだけでなく、ある種のジャーナリズムでもあったのか。
掲出されている文章によると、“ジャーナリズム的な側面よりも、東洋な墨絵のタッチなど芸術的な側面にも注目すべき”とのこと。
他にも、南京大虐殺の図、超特大のアウシュビッツの図。グランドキャニオンなども描かれている。
特別展は大逆事件の図。
丸木位里の母の作品も。絵が趣味だったようだ。
丸木位里の妹も作品も。年をとってから始めたようだ。
最近おばあさんになってから絵を始めた人の展覧会が多い気がする。
建物のそばには、「痛恨の碑」が立つ。関東大震災のときに起きた朝鮮人虐殺を悼む碑。
数々の作品からは静かな怒りを感じる。静かな怒りからは悲しさを感じる。
美術館は都幾川のほとりに建っている。
冬曇りの空の下、川の両岸は枯草と枯れ木に覆われている。
