小砂川チト『ゾンビ回収婦』。

これもオーディブルで朗読を聴いた。
物語の舞台の大半がVR空間。
といって、異世界転生ものではない。
異世界転生ものとは何か。よくわからないがたぶん。
たぶん、「主人公がトラックにひかれて、気づいたら別世界で生まれかわっており、その世界が自分がかつてプレイしていたゲーム世界だったりする」というような設定のジャンルだと思う。
異世界転生もの以外に、ゲームプレイヤーである主人公が、ゲーム世界で活躍するさまを描く漫画もあるが、本作はそれとも違う。
この小説で、主人公の女性はVRゴーグルを着けて、ゲーム世界に没入する。
それは「バイオハザード」を思わせる世界(それ以外のゾンビ系ゲームをよく知らない)。
プレイヤーはグレネードガンなどを使ってゾンビを倒すので、たぶん。
そのゲーム世界で主人公は、NPCの役を担う。って何なんだろう。と考え始めたら、もう読み進めなくなる。
そういうものだと割り切って読むことにする。
しかし、「NPC=ノンプレイヤーキャラクター」なんて言葉、小説で説明なく使っていいのか。
そういえば、主人公の名前は出てこなかった。
実在の人物の名前はまったく出てこない。
小説の中でAIやVRを用いてはいるが、どちらかというと、主人公の夢想を体験するような、あるいは作者のサイコセラピーを覗き見しているような。
よりにもよって、今回も絶望的な小説を選んでしまった。よい選択だ。
ちなみに、今こうして書いているこの文体も、どこかしらこの作品に影響されているのだろうか。
MEMO:アラスカ
