徒然MEMO

もともとは読書日記。今はよしなしごとをメモする場として。

新型コロナウイルスについて

新型コロナウイルス感染症の流行について誰かと少し話すと、自分が考えていることと、他の人の考えていることが違うことが想像より多い。

自分はこの流行をどう考えているのか。書くことで頭の中を整理してみたい。

 

新型コロナウイルスはなぜ危険なのか

ブラジルの大統領は新型コロナウイルス感染症をして「ただの風邪みたいなもの」と言っているらしいが、ほんとにそうなのか?

危険性はどれくらい高いのか?を考える前に、わざわざなんで「新型コロナウイルス感染症」なんて長々と言わないといけないのか。「コロナ」でええやんか、「コロナ」で。

この「新型コロナ」が登場する前、「コロナウイルス」と呼ばれるウイルスは6種類あったらしい。

そのうち4つは古くからある「風邪」を引き起こすウイルス。あとの2つは今世紀になって登場した新型ウイルスで、SARSウイルスとMERSウイルス。

SARSとMERSは沈静化したが、ここでもう一個出てきたのが、正しくはSARS-Cov-2と名付けられた最新型コロナウイルス。「コロナ」だと、ただの鼻風邪なのか、SARSなのか、新型コロナなのか、正確には表してない。厳密に言うと。「その厳密さ、要る?」とも思うけど。

今後はこのウイルスやその感染症を「新型コロナ」と呼ぼうと思う。

 

新型コロナは、有力な説によると、武漢の市場で売られていた野生のコウモリから人間に感染したものらしい。人類が初めて遭遇したウイルス。(正確に言うと、今までもヒトに感染したことあったけど、流行らなかっただけかも知れない。「その厳密さ、要る?」とも思うけど)

で、初めて遭遇したということは、世界中のみんなが免疫を持っていないことになる。

みんなが免疫を持たないということは、流行すると一気に感染が拡大するということになる。

感染力がどれくらいなのかに関わらず、増加傾向があれば、遅かれ早かれ流向は拡大を続けることになる。それは「指数関数」的に。

指数関数的というのは、たとえば、1週間で感染者が2倍になるペースなら、最初は1人だった感染者が2週間で4倍、3週間で8倍、4週間で16倍、5週間で32倍、6週間で62倍、7週間で128倍、8週間で256倍、9週間で512倍、10週間で1024倍になる。

10週間で約1000倍ということは、20週間で10万倍、30週間で1億倍、40週間で1000億倍、と世界の人口をはるかに超えてしまう。

2週間で2倍になるペースなら、20週間で1000倍、40週間で10万倍、60週間(約14か月)で1億倍、80週間(約1年半)で1000億倍になる。

ただ、6〜7割が感染済みになると、抗体を持っている人が多くなってウイルスの感染チャンスが減り、それ以上の流行が抑えられるともいう。

ただ、こんなふうに放っておくと爆発的に増えるので、人同士の接触を減らすとか、マスクをするとかの対策をとることで、感染者の増加ペースは抑えられる。

でも、感染力のある無症状感染者が多いということは、有効なワクチンができない限り、遅かれ早かれ6〜7割の人たちが感染することになる。

日本で考えると、人口1億2500万人のうち、6割の7500万人以上が感染する。新型コロナの致死率は2%ほどという説があった。7500人のうち2%が死ぬとしたら150万人、1%が死ぬとしたら75万人、0.5%が死ぬとしたら37万人が死ぬ。

どこかの先生は、新型コロナに対してまったく対策をとらなかったら、国内で60万人程度死ぬだろうと言っていた気がする。

もっと言うと、新型コロナの治療を行うには厳重な感染対策が必要になるので、そんなに多くの死者が出る前に、医療体制は完全に崩壊して、新型コロナ以外の病気や怪我でも多くの死者が出る。

すぐに特効薬ができたり、有効なワクチンの開発に成功して、行き渡れば万事解決するのだけど。

でも、昔からあるインフルエンザの特効薬だって、まだできていない。解熱剤みたいなのができただけ。

インフルエンザのワクチンは症状を緩和するだけの効果があるにすぎない(それでもあるだけましだけど。ただ、効果は数か月で消えるという)。

 

ここでの結論>

新型コロナを放っておくと、日本で推定60万人ぐらいが死ぬ。その推定が間違っていて半分だとしたら30万人が死ぬ。

アメリカの人口は3億2000万人だが、8月12日で死者は16万人を超えている)

「1億2000万人以上の人口がある日本で、新型コロナで60万人死んだところで、たったの0.5%弱。たいしたことはない」という意見もアリかもしれない。

阪神淡路大震災で5000人が死に、東日本大震災で1万5000人が死者行方不明者となり、御巣鷹山で500人が死んで、ちなみに米国の911では3000人が死んだ(数には記憶違いがあるかも)。よど号ハイジャック事件では「命は地球より重い」という言葉も発せられた。

それに比べると60万人は多い気がする。

太平洋戦争で300万人以上の戦没者があった。スペイン風邪では世界で4000万人が死んだと言われる。

それに比べると60万人は少ない気がする。

インフルエンザ関連死は多い年だと国内で1万人ほどと言われている。

高齢者や持病を持つ人たちを中心に60万人が死んだり、エクモがなかったり、酸素吸入機器が足りなかったりベッドが足りなかったり、医療が崩壊してプラス60万人ぐらい死んだとしても、「それはそれでしょうがない」という意見もアリかもしれない。

そういう意見がアリなら、阪神大震災や311や関東大震災(死者不明10万人)はたいしたことなかったと言うべきなんだろう。

そういう意見がアリではなくて、「60万人」が多すぎるなら、何人ぐらいなら社会が許せるんだろう。

 

今、この世の中で不思議に感じてることはこういうことじゃないんだけど。なんか長々書いたなぁ。